参考記事及び写真引用元:https://www.bbc.com/news/uk-england-lancashire-62507262
イギリスのランカシャー州とカンブリア州では、血液サンプルの配達にドローンを試験的に導入しました。ドローンを飛ばすことで、病院間の配送時間を1時間以上短縮し、病理検査の結果を早めることができると、モアカムベイ大学病院NHS財団トラスト(UHMBT)は発表しています。
また電力ドローンを使用するため、二酸化炭素排出量を削減することもできると付け加えました。
UHMBTのPhil Woodford氏は、140万ポンドの本プロジェクトは、渋滞緩和と排気ガス等による公害を削減することができると述べています。
イギリスの物流産業に革命を起こす
20ヶ月に及ぶトライアルの第1段階では、カンブリア州の王立ランカスター病院とウェストモーランド総合病院、ファーネス総合病院の間で、地上250フィート(約76m)の専用空域で血液サンプルを積んだドローンを飛行させる予定です。
第2期では、ロイヤルプレストン病院も参入し、ポーツマスからワイト島、ノーサンブリア州でも実施されています。
実際のところ、ランカシャー州の医療サンプル等は、バン、タクシー、バイクなどで病院間を1日に何度も往復しているのが現状です。
UHMBTのPhil Woodford氏はBBC Radio Lancashireで下記のように語っています。
”ドローンは着陸地点で太陽光や風力を利用したバッテリーで動作し、余剰分は送電網に戻すことができます。また、病院間配送を安全安心に実施できる機械があれば、公害を増やす必要も、渋滞で人を止まらせる必要はもうないです。ドローンであれば、通常1時間以上かかるかもしれない配達を15分まで短縮できるのですから。”
Lancashire Teaching Hospitalsの病理学臨床ディレクターであるAnthony Rowbottom MBE教授は、このプロジェクトが「配達に革命をもたらすだろう」と付け加えています。
ドローンといえば、人の手が入りにくい場所で活躍することで二次災害の削減が大部分を占めるメリットだと言われてますが、一方で小型バッテリーで駆動するドローンは、二酸化炭素の削減という観点からも活用の余地が伺えますね。