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戸田建設株式会社（本社：東京都中央区）は、株式会社Spiral（本社：東京都葛飾区）およびGreenBee株式会社（本社：東京都中央区）と協力して、自律飛行ドローンによる切羽自動監視システムの開発に成功し、施工中のトンネルでの技術検証にも成功しました。このシステムは、トンネル工事における切羽観察作業を自動化するものです。
このシステムは、山岳トンネルのようなGNSS※1が利用できない環境下でも自律飛行が可能な「非SLAM※2型自律飛行ドローン」に切羽検知機能とAIによる切羽評価機能を組み合わせることで、切羽観察作業を一連の自動化します。
- ※1GNSS:人工衛星を用いて位置を高精度に計測できるシステム
- ※2SLAM：特徴点の距離と方向から自己位置推定と周辺地図作成を同時に行う技術
開発の背景
建設業界では、少子高齢化に伴う技術者不足や危険箇所における災害抑止の課題があり、目視点検や計測業務の自動化・無人化の必要性が高まっています。戸田建設は、山岳トンネルなどの非GNSS環境下での情報取得を自動化するための検証を重ね、ドローンの動画データ活用の準備を進めてきました。一方、動的環境に対応するためには「障害物回避機能」と「切羽自動検知機能」が必要でした。
システムの特徴
- 切羽検知アプリ(MFA-Tracker切羽モード)：現場技術員が直感的に操作可能で、飛行計画モード、ライブビューモード、切羽検知モード、画像検出モードを備えています。(図-1)
2.メンテナンスフリーの充電ポート：防塵・防水・冷房機能を備えたキャノピーが自動的にドローンを保護し、着陸時には自動位置調整及び自動充電を行います。(図-2)
- 着陸時にはドローンの位置を適正にするポジションパッド、脚を挟み充電するドッキングパッドの二つを組み合わせて自動位置調整及び自動充電を行う
3.AI切羽評価機能：撮影した写真をAIで評価し、写真の自動取得から評価までの一連の作業を自動化します。
検証概要
山岳トンネル工事において、障害物回避機能と切羽自動検知機能を搭載したドローンの自律飛行システムの効果検証を行い、完全自動運用が可能であることを確認しました。従来の2時間かかっていた作業が17分に短縮され、作業の効率化が図れました。
今後の展望
自律飛行ドローンによる切羽自動検知の安定性が確認されたため、今後はフェールセーフ機能の向上と試験運用を進め、2025年度中の本格運用開始を目指します。
戸田建設株式会社 公式サイト:https://www.toda.co.jp/
切羽自動監視システムに関するプレスリリース:https://www.toda.co.jp/news/2025/20250129_003460.html
