アメリカの半導体メーカーintelがドローンによるギネス記録を自身で塗り替えました。
最初の記録は2015年の11月にドイツの空港で樹立したもの。その内容は、オーケストラの生演奏をバックにドローン100機を同時に飛ばし編隊飛行により光のアートを行う「Drone100」というもの。単純にドローンを飛ばすわけではなく、「Hummingbird」という発光パターンを変えることのできるLEDを着けた専用機を事前にプログラミングし、自動制御により飛行させました。
そして、2016年6月にはオーストラリアのシドニーで再び「Drone100」を披露。シドニーの環境はドイツの時よりも神経を使う市街地周辺での開催であったため、オーストラリア民間航空安全当局、ニューサウスウェールズ州政府機関との連携で安全対策を万全に施し、無事大成功を収めました。
その「Drone100」のメイキング映像がこちら。後半部分に実際にオーケストラの演奏に合わせて飛行しているシーンも入っていますが、スケールの大きさがわかります。
ドローンに本腰のintel。早くもギネス記録更新。
ドイツでのギネス記録樹立から一年。早くも更にスケールの大きなショーで記録を自身で更新してみせています。
なんと今回使用したドローンは500機。
ドイツで使用した「Hummingbird」という機体は実はドイツのドローンメーカー「Ascending Technologies」と共同開発した機体だったのですが、ドイツでのショーの直後2016年1月にIntelはこのメーカーを買収。今回は新たな機体、重量わずか280gの「Shooting Star」で臨みました。この機体はアルゴリズムによってドローンの配置が決まり、飛行経路が最適化されるシステムで動き、たった1台のパソコンで数百台を制御できる優れものです。
前回よりも更に迫力が増した今回の映像がこちら。
「intel」の文字が前回までより鮮明になり、ドローンが着陸していくシーンは幻想的で、現場で見ると感動しそうです。
商用ドローンの発売も発表
更にintelは、買収したAscending Technologiesが発売していた「AscTec Falcon 8」の後継機にあたる「Intel Falcon 8+」を発売すると発表した。これまで自社ブランドの機体を発売していなかったため今回が初となります。
この機体は建設現場での測量や点検等の商業利用を目的としているようで、ホームページ上では
完全に冗長化された電子システムを搭載する最先端のドローン インテル® Falcon 8+ は、安全性、パフォーマンス、正確性を考慮した設計と、完全に冗長化された電子システムを搭載する最先端のドローンです。この UAS (無人航空機システム) は、北米市場におけるドローンを使用したプロフェッショナル・サービスの提供者および業界を対象としています。
と発表しており、商業用ドローンとしてのクオリティーに自信を窺わせているようです。
ここ1、2年で一気にドローンへ力を入れ始めたintel。
同社のスローガンである 『その好奇心で、未来を作ろう』 この言葉がスピリットとして本当に根付いているのだというところを、全世界に爽やかに見せ付けている企業なのでしょう。
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