AIZAWA Aerospatiale、⾧距離飛行・大容量ペイロードのハイブリット型ドローンを展示

會澤高圧コンクリート株式会社(以下會澤高圧コンクリート)は9月29日・30日に千葉幕張メッセで開催された第5回ジャパンドローン展に出展し、ハイブリッド電力搭載システムドローン「Airborg H8 10K」を展示した。当ドローンはインフラ点検とその後工程となる補修剤の吹きかけまでを自動で行うことを目指し、米ベンチャー企業Top Flight Technologies(以下TFT)と共同開発されたものだ。

コンクリートマテリアルのプロ集団

會澤高圧コンクリートは生コンクリートの製造や側溝・マンホールなどのコンクリート製品の製造を行う企業だ。オランダのバイオベンチャー企業バジリスク・コンストラクティングBVの自己治癒コンクリート材料の日本における独占販売権を保有している。自己治癒コンクリートとは、素材に配合された特殊バクテリアの代謝活用によって、ひび割れなどの損傷が発生した際に自動的に修復してしまう機能のことだ。道路やビル、各種インフラなど多くの建築物に使用されているコンクリート素材をメンテナンスフリーにする可能性がある、とても重要な技術だ。

會澤高圧コンクリートは、これら補修剤を遠隔地(高所など)のコンクリート構造物の表面にドローンで自動的に塗布する目視外ロボット施工法の早期確立を目指しており、2019年5月に⾧距離飛行・大容量ペイロードの産業用ドローンに関する特許を持つTFT社と提携。コンクリート系インフラを中心に監視や維持補修等のサービス事業を担えるドローンの開発に着手した。

10kgペイロード×1時間飛行

「Airborg H8 10K」の映像はこちら。

当機体は全長約2mにおよぶかなり大型のドローンだ。TFT社が特許を持つハイブリット電力システムを搭載しており、10kgのペイロードを積載しながら1時間以上の飛行が可能。大手メーカーDJIの農業散布用ドローン「MG-1」の10kgペイロード積載時の飛行時間が10〜15分であることを鑑みると、かなり驚異的な数値であることがわかる。ハイオクガソリンと2ストオイルの混合油を燃料とする水平対向2気筒2ストロークエンジンで発電し、二重反転式ローター8基を回転させながら飛行する。機体先頭部にLiDARモジュールを搭載の他、可視カメラ、赤外線カメラを装備しており、構造物の点検などにも利用可能だ。

主な仕様

機体名称Airborg H8 10K
外形寸法7000mm(H) x 1800mm(W) x 2200mm(L)
本体重量30kg ※燃料・ペイロード未積載時
最大離陸重量50kg
最長飛行時間約2時間 ※ペイロード4kg積載時
約1時間 ※ペイロード10kg積載時
最高速度55km/h
耐風性能約15m/s
燃料ガソリン
飛行制御マニュアル飛行・セミ自動飛行・自動飛行

仕様の詳細はこちらから

「Airborg H8 10K」について:http://www.tflighttech.com/products/airborg-h8-10k-with-top-flight-hybrid-power-system.html

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