DJI、産業用ドローン「Mavic 2 Enterprise」シリーズの新機種を発表

大手ドローンメーカーのDJIは12月15日、産業用ドローン「Mavic 2 Enterprise Advanced」を発表した。MAVIC 2 ENTERPRISEシリーズは、一般向けドローン「Mavic 2」を産業用に改変したものもので、今回の新機種は2019年1月に発表された「Mavic 2 Enterprise Dual」の後継機となる。強力な赤外線センサー、またセンチメートル単位の測量精度を実現するRTK技術、32倍のデジタルズーム機能が主なアップデートだ。

同社のコーポレートストラテジー&コミュニケーションシニアディレクター、Christina Zhangは最新機種について、以下のように述べている。

”私達は、業務用ドローンの利用者がMavic 2 Enterpriseを工業分野での点検で頻繁に使用していることに気が付きました。そのような点検では、サーマルセンサーやビジョンセンサーの高い精度や解像度が、業務遂行に不可欠です。主要機能をアップグレードさせたことにより、Mavic 2 Enterprise Advancedは、複雑な検査において、理想的かつ必須ツールとなりました。点検担当者は、欠陥や異常をより詳細に特定することができ、効率的に作業やメンテナンスを行えるようになります。また、ファーストレスポンダーや消防隊は、迅速に被害者の位置を把握し、ホットスポットを特定、火災のリスクを確認してから、人員の安全も確保しながら最適な救助プランを作成できます”

「Mavic 2 Enterprise Advanced」の最大の特徴は640×512ピクセルのHD解像度サーマルカメラと、1/2インチCMOSセンサーを搭載した48MPビジュアルカメラを特徴とした進化したデュアルセンサーだ。サーマルカメラは30Hzフレームレートと±2°Cの温度測定精度に対応。操縦士はプロジェクトのニーズによって、ビジュアル、サーマル、分割ビューに切り替えて、フィードを確認することができる。また高解像度カメラセンサーは32倍デジタルズームと16倍サーマルズームに対応し、空撮でしか実現できない詳細な点検を実現する。

さらなる魅力として、高精度な測位機能が加わった。別売りのRTKモジュールを搭載することで、センチメートル単位の測位が可能となる。NTRIP(インターネットを介してDGPSデータを配信するためのプロトコル)に対応し、簡易点検も可能。操縦士は最大240個のウェイポイント(経由点)を作成でき、複雑な環境でも、自動で綿密な点検ミッションを行える。「Mavic 2 Enterprise Advanced」の軽量かつ携帯性に優れたフォームにより、1分以内でセットアップし離陸でき、高い機敏性を発揮する。上昇下降速度が高速化されたため、複雑な作業環境でも効率的に業務を実現する。

最大飛行時間は 31分、最大飛行速度は72 km/h。データ伝送システムにはOcusync 2.0が採用され、最大伝送距離最大10km(日本国内では6km)を誇る。

販売価格は未定。日本国内では2020年4月以降の市場供給を予定している。

DJI「Mavic 2 Enterprise Advanced」紹介ページ :https://www.dji.com/jp/mavic-2-enterprise-advanced

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