映像制作者向けドローンやカメラジンバルを開発している米Freefly Systemsは10月1日、ハイエンド空撮向け小型ドローン「ASTRO」を発表した。当ドローンは小型ながらフルサイズセンサーデジタル一眼カメラ「Sony α7R Ⅳ」を搭載できるのが最大の特徴だ。
「ASTRO」は最新のUblox製F9P RTK GPSやSkynodeを搭載した、高性能な空撮向けドローンだ。プロペラを含まない対角サイズが約92cm、折りたためば51cm×51cm×18cmとなり、一眼レフカメラを搭載できるドローンとしてはかなり小型な機体だ。DJI社が提供しているプロ向けドローン「Matrice600 Pro」の対角サイズ113cmと比べると「ASTRO」は約20cm程小型であることがわかる。また重量も3.1kgと軽量で、製品動画内で紹介されている通りバックパックで運搬することができる。
新開発の専用軽量リチウムイオンスマートバッテリーを使用し、ペイロードが無い状態で38分、専用ジンバルを搭載した状態で30分のフライトが可能である。現状はSony α7R Ⅳ専用のジンバルのみとなるが、今後は、Workswell社製サーマルカメラ WIRIS Proや、FLIR社製 高解像度デュアルセンサー赤外線カメラFLIR Duo Pro Rを搭載できる専用ジンバルを順次リリース予定だ。
「ASTRO」は米国政府が要求するセキュリティを備える次世代フライトコントローラーAuterion SkynodeとDronecode PX4ベースのAuterion Enterprise PX4を採用した世界初のプラットフォームである。Auterion Skynodeは、フライトコントローラーの基本部分に加えてCortex-A53 ベースのLinuxコンパニオンコンピューターとLTEモジュールを搭載しており、独自のアプリケーション開発実装することも可能とする。
当ドローンの仕様は以下の通り。
ASTRO機体スペック | |
寸法(プロペラ除く) | 917mm |
寸法(プロペラ含む) | 1407mm |
高さ | 359mm |
寸法(収納時) | 508mm |
高さ (収納時) | 178mm |
モーター | Freefly F45 |
モーター数 | 4 |
最大連続出力 | 350 W |
最大瞬時ピーク電力出力 | 600 W |
KV値 | 420KV |
スピードコントローラ― | Freefly Silent-Drive Sine Wave ESC |
最大RPM | 3500 RPM |
プロペラ | 21 x 7.0インチ (folding) |
材質 | カーボンファイバー、強化ナイロン |
回転方向 | (2) CW and (2) CCW |
フライト時間 | 38分 |
セル / 電圧 | 6S / 22.2V |
タイプ | Freefly Smart Batteries |
動作温度 | -40 to 60C |
BMS | Redundant BMS with active cell balancing and storage mode |
USB-C PD | 5-20V, up to 60W output |
最大連続電流(10s) | 80A |
ピーク電流 (1s) | 120A |
充電器 | Freefly Smart Charger |
離陸最大重量 | 8,382g(高度・気温による) |
最大積載量 | 1,500g |
機体単体重量 | 3,166g |
組込搭載 | Gimbaled A7R4 Mapping Camera |
クイックリリース接続 | 電源、 MAVLink Communication Protocol |
日本においては、Freefly社のドローン代理店であるイデオモータロボティクスが扱っている。販売予定価格200万円(税別)で既に予約を受け付けている。