ドローンは空だけではありません。
この度登場したPowerRayは水中ドローンです。一般的な空を飛行するドローン同様、ドローン目線のクリアな映像を見ながら、水深約30mまで潜水でき、最大4時間の潜航が可能です。
本来ドローンという言葉は「無人航空機」のことを指すため、水中で扱う時点で厳密に言えばドローンではないのですが、言葉は時代によって変化していくものなので、これから先は「ロボット」と「ドローン」は同じような使われ方をしていくことになるのかもしれません。
話を戻します。PowerRayは先日1月5日(木)~8日(日)にラスベガスで行われたCES 2017で発表され話題になっています。
開発したのは中国に本拠地を置く、商業ドローンで有名なPowervision Robot社。同社はタマゴ型ドローン等のユニークな機体を出していますが、今回のPowerRayはその上を行くものでした。
ソナーで探し、LEDライトで集め、釣る
先ずその機体の形状は、まるでSF映画に出てくる宇宙船のような流線型をしており、機体後部にはスクリューが2基搭載され、海中を探るソナー(音響探知機)や魚を誘き寄せるためのLEDライトも内蔵しています。
実際に魚を釣る際は、ソナーで魚のいる場所を探知し、機体目線の映像を見ながら魚のいる方に向かいます。近くまで行くと、チョウチンアンコウのように前方に垂れ下がっている釣り針をつけたLEDライトが魚を誘き寄せてくれるので、あとは食いついた魚を通常の魚釣りの要領で引き上げるだけです。
勿論使い方は釣りだけではない
天候などのその時の環境を考慮し、水中を予想しながら釣りを楽しむ人も多いので、PowerRayによる釣りは釣り好きの中でも賛否が分かれるものになるでしょう。
しかし、PowerRayの使い道は勿論釣りだけではありません。
PowerRayは4K映像が撮影できるため、ダイバーの見守りや記念撮影をしたり、ヘッドマウントディスプレイを使って映像を見られるので、新しい水中の楽しみ方が出てくるかもしれません。
また、海中調査や海中遺跡調査にも活用できるため、ホビーの領域だけでなく研究などの専門分野でも使われるようになるかもしれません。
通常のドローンと同じように、人が入り込めない狭い場所や危険箇所での点検や調査を手軽に行えるとなると需要はかなりあると思われるので、この先PowerRayはどんどん進化していくのではないでしょうか。
PowerRayは今のところ価格は未定ですが、2017年2月からホームページで予約受付が開始されます。