地理情報システムにおけるソリューションおよび関連製品の販売事業を展開する株式会社ジオリンクジャパン〔以下ジオリンクジャパン〕(代表取締役社長:須田信也、本社:京都市北区)はこの度、DJI社製RTKドローン専用後処理補正ソフト「KLAU PPK-J Desktop for DJI RTK」の販売を開始した。
当製品はUAV写真測量システム開発をリードするKLAU Geomatics社(クラウジオマティクス:オーストラリア)とジオリンクジャパンによって共同開発され、日本の測量向けにローカライズされたソフトです。
「KLAU PPK-J Desktop for DJI RTK」の特徴
当製品の特徴はなんと言ってもDJI製ドローンである「Phantom 4 RTK」及び「M210 V2 RTK」の両方の機体に対応していることです。これは世界初!双方の機体を保持・使用しているユーザーには特に有効なアイテムとなるでしょう。
また測量機器の設置や携帯電話通信網の確保を必要としない後処理補正方式(PPK測位方式)を採用している点も特徴の一つと言えます。
特徴① DJI RTKに搭載のPPKモードを有効化
DJI RTKシリーズ(Phantom 4 RTKやMatrice 210 RTK V2など)には、PPK処理を行うためのファイル(PPKファイル)の自動生成機能が予め備わっています。このファイルを利用することで、RTKに比べてより高精度な測位情報の取得が可能になります。
特徴② KLAU PPK-J Desktopの全機能を継承
KLAU PPK-J Desktopに備わっている後処理補正情報のダウンロード機能やアンテナ位置補正、測地系変換などは全て利用できます。
特徴③ D-RTK2モバイルステーションの設置が不要
P4 RTKやM210 RTK V2でより精度の高い測位を行うためには、D-RTK2モバイルステーションが必要とされています。 「KLAU PPK-J Desktop for DJI RTK」では、 適切な仮想基準点情報を自動的にダウンロードし高精度な後処理補正が施されるため、 D-RTK2の購入やVRS配信業者との契約、 現場での設置作業などは一切不要です。
特徴④ ジオリンクジャパン独自のレンズキャリブレーションによって更なる高精度化を実現
通常のDJI RTKシリーズには、 撮影された画像のヘッダーに工場出荷時のレンズキャリブレーション情報が保存されています。 しかし、 この値はレンズ1つ1つの個体差を正確には反映していません。 ジオリンクジャパンでは、 実際のドローン測量現場に近い環境下において独自のレンズキャリブレーションを行うサービスを実施しております。 これによっX,Y,Z方向全てにおいて、 ±5cm以内の精度を実現します。※このサービスには追加料金が必要です。
後処理方式(PPK方式)とは?
DJI製ドローンを活用した写真測量は「GNSS(衛星測位システム)」から受信した位置情報を、地上に設置された「電子基準点」から受信した情報で誤差を補正し、測位精度を高める仕組みとなっています。
また「電子基準点」からの補正情報の取得タイミングが異なる2つの測位方式が存在します。
方法① RTK(Real Time kinematic)測位方式 = リアルタイム処理方式
RTK測位方式では、携帯電話通信網やD-RTKなどのデバイスを活用し、リアルタイムで補正情報を取得します
方法② PPK(Post Processing Kinematic)測位方式 = 後処理方式
PPK測位方式では、サードパーティのソフトなどを活用し、事後に補正情報を取得します
一般的にPPK方式の方がRTK方式に比べてやや測位精度が高いと言われています。またD-RTKなどのデバイスの設置や携帯通信網の確保が不要な為、環境的な汎用性が高く、作業時間・コストが大幅に削減されることが期待されます。
なお今回紹介した「KLAU PPK-J Desktop for DJI RTK」はPPK方式を採用しています。
ジオリンクジャパンについて
ジオリンクジャパンHP: https://www.geolinkjapan.com/