福島ロボットテストフィールド におけるJUIDA・JUTM・JUAV連携による実証実験成功!

我が国の無人航空機システム(UAS:Unmanned Aircraft Systems)産業の健全な発展の支援を目的とする一般社団法人日本UAS産業振興協議会(所在地:東京都文京区 理事長:鈴木真二 以下:JUIDA)は、2019年1月23日(水)JUIDA主催としては初めてのJUIDA、一般財団法人総合研究奨励会日本無人機運行管理コンソーシアム(代表:鈴木真二、以下:JUTM)、一般社団法人日本産業用無人航空機工業会(所在地:静岡県浜松市北区 会長:阪口晃敏 以下:JUAV)との連携により、2018年7月に開所した福島ロボットテストフィールド(以下:福島RTF)の通信塔の機能を用いて、将来的な無人航空機の発展のため、福島RTFにて目視外飛行に向けた実証実験を行い、成功したことを発表しました。

今回の実証実験の評価内容は、JUIDA主催「Japan Drone 2019」で公表いたします。

『Japan Drone 2019』
今回の実証実験の評価内容は、2019年3月13日(水)~3月15日(金)まで、幕張メッセ(千葉県)にて開催されるJUIDA主催、日本最大の無人航空機単独展示会である『Japan Drone 2019』(http://www.japan-drone.com/)にて公表されます。

福島ロボットテストフィールド

昨今、無人航空機は撮影や農薬散布、インフラ点検などの分野で利用が広がっており、新たな産業・サービスの創出や国民生活の利便や質の向上に資することが期待されております。
福島ロボットテストフィールド(以下福島RTF)は無人航空機による大規模な実証実験を行うことが出来る数少ない施設の一つであります。

今回の実証実験では、初めてJUIDA、JUTM、JUAVという日本のドローン産業を代表する3団体が連携し、今後のドローン産業の持続的発展のために不可欠と考えられる、操縦技能・機体・運行管理システムという面での評価基準のあり方を検討しました。

実証実験には石田総務大臣も視察に訪れ、福島RTFの現状や今回の実証実験の意義・目的を説明しました。

実証実験内容

■日時:2019年1月23日(水)  8:30~16:00
■実施場所:福島ロボットテストフィールド (福島県南相馬市原町区萱浜赤沼61)
■実証概要:通信塔を用いた無人航空機の大規模目視外飛行実験。機体、操縦・運用、運航管理システムについて、RTFで実施可能な評価の基準や手順について下記の項目でそれぞれ検証を実施した。

①JUTM担当:目視外飛行(補助者なし)を実現する運行管理システムを活用したガイドライン策定および試験実証

■内容
今回の実証実験は、福島 RTF に設置された運行管理システム(UTM)および通信塔の機能を活用した、複数のドローンによる目視外飛行試験を実施した。
今後、JUTM は福島 RTF で補助者を必要としない目視外飛行を実現するために、福島 RTF 及び当該施設に整備された運行管理システムなどの設備を活用した、福島 RTF における「目視外飛行ガイドライン」を策定する。このガイドラインに基づき、福島 RTF が国土交通省「無人航空機の目視外飛行に関する要件」を満足できる施設か評価する。

②JUAV担当:目視外飛行(補助者なし)における機体認定の評価基準作成及び試験実証

■内容
今回の実証実験は、目視外飛行において機体が適切なトラブル回避機能を備えているかを実証し、これからの機体の性能評価を行う為の検証実験と位置付けている。
そのため、今回は目視外飛行において機体が通信をロストしたケースを想定し、適切な場所に自動で緊急着陸が行えるかどうかの実験を実施する。
また、福島 RTF が目視外飛行における機体評価試験を実施するにあたって適切な施設であるかどうかという点を検証する。

③JUIDA担当:目視外飛行(補助者なし)における操縦技能認定の評価基準作成及び試験実証

■内容
今回の実証実験は、来る目視外飛行による運用の時代を見据え、現在 JUIDA が無人航空機の運用人材の認定ライセンスとして発行している「JUIDA 無人航空機操縦技能証明証」および「JUIDA 無人航空機安全運航管理者証明証」を超える更に高度なライセンスを作成するにあたっての前段階として位置付けている。
そのため、今回は目視外飛行時において、飛行経路に他のドローンが侵入してくる等のトラブル発生時の安全運航体制についての試験を実施する。
また、福島 RTF が当該認定試験を実施するにあたって適切な施設であるかどうかという点を検証する。

■参加団体
一般社団法人日本UAS産業振興協議会
一般財団法人総合研究奨励会日本無人機運行管理コンソーシアム
一般社団法人日本産業用無人航空機工業会
東京大学
国立研究開発法人情報通信研究機構
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 電子航法研究所
株式会社日立製作所
株式会社日立システムズ
綜合警備保障株式会社
株式会社イームズロボティクス
株式会社ブルーイノベーション
損害保険ジャパン日本興亜株式会社
日立建機株式会社
株式会社ドローンママ
株式会社自律制御システム研究所
ヤマハ発動機株式会社
田中電気株式会社
株式会社スペースワン
有人宇宙システム株式会社
一般財団法人日本気象協会
(順不同、敬称略)

■協力機関 :福島県、福島県南相馬市、公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構