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「空の産業革命に向けたロードマップ2020」が公開

7月9日、「小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会(第14回)」が開催され、「空の産業革命に向けたロードマップ2020」が取りまとめられた。当協議会では、2022年に実現を目指している”有人地域での目視外飛行”(レベル4)に向けた意見が取り交わされた。

社会実装が追加されたロードマップ2020

経済産業省『空の産業革命に向けたロードマップ2020』から引用

今回改定された「空の産業革命に向けたロードマップ」では、従来の”利活用”から”社会実装”という項目へ名称が変更された。来たる2022年のレベル4(有人地帯での目視外飛行)実現をより意識した結果であろう。協議会では社会実装時において、ドローン飛行経路下の住民・土地所有者からどう理解を得られるか、いわゆる社会的感容性の確保について議論された。

なお、事故調査・分析の記載が削除されているが、内容を省略する為のもので引き続き行っていくものとされた。

ドローンの所有者と機体を紐づける「リモートID」

経済産業省「ドローンの利活用促進に向けた経済産業省の取組について」から引用

技術開発面では、遠隔で機体情報を識別・照合し、所有者/運航者や位置情報等を確認する「リモートID」の取り組みが追加された。社会実装された際、事故やトラブルの責任の所在を明確にするものと思われる。上記資料のようにBluetooth通信を用いたもの以外にも、ネットワーク方式(モバイル通信利用)の技術検証も予定されており、2022年を目処に開発が進めれている。協議会では、ISO(国際標準化機構)やASTM(米国材料試験協会)など国際的な標準化団体の動向に配慮しつつ、開発を進めることが提言された。

規制緩和される携帯電話通信

総務省「空の産業革命に向けた総務省の取組について」から引用

総務省からも携帯電話システム(モバイル通信)の利用に関する資料が提出された。現状のドローンはWifiや2.4GHz帯の無線を利用しており、通信可能距離は数百メートル程度に留まっているが、モバイル通信を使用することにより、大幅に通信距離の伸ばすことが可能となる。実用化試験局の利用手続きには準備期間も含め2ヶ月程度を要するが、web経由等の簡単な手続きで1週間程で飛行可能となる見込みであることが発表された。

今回のロードマップでは機体開発・環境整備において、具体的な方針が示された。2022年のレベル4実現に向け、これら確実に実行することが大切になってくるであろう。

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