業務用ドローンサービスを提供するテラドローン株式会社は、日本航空株式会社(以下、JAL)および国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)と共同で、小型固定翼ドローンの実証実験を行ったことを発表した。
舞台となったのは兵庫県養父市。養父市は2020年1月にJALと連携協定を締結し、ドローンを用いた地域の課題解決に取り組んでいた。今回の実証実験では災害時を想定した支援物資のドローン輸送に関するものであった。
<実証実験概要>
実験時期 :2020年11月
飛行経路 :関宮地域局~(八木川上空)~国民健康保険出合診療所付近までの約5km
輸送物 :災害応急支援物資(包帯などの衛生物資、市販薬、模擬アンプル)
無人機運航管理システム:Terra UTM
有人機運航管理システム:D-NET
事業者・自治体 | 役割 |
テラドローン | Terra UTMの提供、および小型固定翼ドローンの運航 |
JAL | 安全文化の醸成、旅客機運航の知見を活かした運航管理ノウハウの提供 |
JAXA | 実証実験エリアを飛行する有人機情報の災害救援航空機情報共有ネットワーク(D-NET)を活 用しての提供 |
養父市 | 実証実験などに際しての地域および関係者との調整など受け入れ態勢の構築と維持 |
滑走路を必要とせず少ないエネルギーで長距離飛行が可能な小型固定翼ドローンを用いた災害応急支援物資の輸送を行うと同時に、JAXAの協力の下、災害時におけるドローンと有人航空機の運用調整を想定した、ドローンと有人航空機の位置共有及び衝突回避の有効性を検証することが目的であった。
今回の実証実験を通じて、テラドローンは養父市やJAL、JAXAの協力の下、医薬品他緊急物資の輸送などドローンを活用した物流サービスに関する運用の課題抽出や事業化に向けた検証ならびにドローンと有人航空機の情報共有システムの有効性の検証などを行うとしている。